後遺障害診断書の書き方

後遺障害診断書には正確な事実を漏れ無く記載することが大切

左面

症状固定日:症状固定日は重要です。
傷病名:医学的に認められた傷病名を記載。
自覚症状:これが後遺障害認定の対象になるので、できる限り詳しく医師に具体的な症状を伝えてください。

  1. 精神・神経障害の障害 他覚症状および検査結果:自覚症状を検査等で整合的に説明する他覚症状・検査結果を記載する。例えば、「MRIでC4/C5に・・・を認める」と医師の他覚的所見を記載する。
  2. 胸腹部臓器・生殖器・泌尿器の障害:各臓器の機能低下の程度と具体的症状、検査結果の記載。
  3. 眼球・眼瞼の障害:視力・調整機能・視野・眼瞼の障害のそれぞれの障害について、指示に従って記載、検査表が必要な場合に添付する。なお、 眼症状の原因となる前眼部・中間透視体・眼底などの他覚的所見を1の欄に記入する。

右面

  1. 聴力と耳介の障害:聴力はオージオグラムで7日以上の間隔を空け3回の検査、検査結果を記載。
  2. 鼻の障害
  3. そしゃく・言語の障害:原因と程度(摂食可能な食物、発音可能な言語など)1の欄に記載
  4. 醜状障害:図示して、長さ×幅など大きさと程度を記載。
  5. 脊柱の障害:圧迫骨折・脱白(椎弓切除・固定術を含む)の部位を図示し、X-Pを添付。頚椎部・胸腰椎部の運動障害の数値を記載し、X-Pを添付。
  6. 体幹骨の障害:裸体になってわかる程度の変形があるときにイ~ホの○を付ける。X-Pを添付。
  7. 上肢・下肢および手指・足指の障害:それぞれの指示に従って記載。X-Pの添付。

障害内容の増悪・緩解の見通しなどの記載:この記載内容は、将来においも回復が困難と見込まれる精神的または身体的なき損状態を示す医師の予後所見となり、「障害」認定の一般的基準の重要な要件で、慎重な判断を要します。

なお、後遺障害診断書は「事実」を記載する書面です。この事実を正確に記載することが重要です。

後遺障害の認定

後遺障害の認定は、医師の作成する後遺障害診断書に基づいて、医学的に認定されます。

後遺障害診断書の記載で特に重要なのが、自覚症状と他覚症状(他覚的所見)および検査結果の記載です。なぜなら、後遺障害の認定は、自覚症状を他覚的所見および検査結果で整合的に証明・説明できるかにより判断されるからです。したがって、医師に自覚症状を具体的に伝え、その症状を客観的に証明するための検査が重要となります。

例えば、むち打ち頚部の神経症状ならば、具体的にどの部位から痛みがあるのかを医師に伝え、MRIで検査をしてC4/C5神経圧迫があることを証明、その他神経学的検査で異常を発見、この検査結果・他覚的所見を後遺障害診断書の1欄に記載して、医学的に頚部のからの神経症状の整合性が証明されれば、「局部に頑固な神経症状を残すもの」として12級13が認定されます。なお、この例で、12級が認定されるためには、他の資料も必要になります。

最後に、後遺障害診断書の内容のみで後遺障害認定がすべて決まると考えている方が多くいますが、後遺障害診断書の記載だけで後遺障害認定の判断がされるものではありません。後遺障害認定の判断で大切なのは、受傷時からの医学的なプロセスの証明が重要となります。その意味では、医師との信頼関係を大切にして、受傷時から医師に自覚症状を的確に伝え、必要な時期に必要な検査を施行して頂いて、病院に入院・通院をして良い内容で治療する努力が必要となります。もし治療したけど治らなかった場合には治療の努力が後遺障害認定の判断で重要な意味を持ちます。まず、完治を目指して良い治療を継続して、交通事故の後遺症で苦しまないために、治療の努力を続けてください。その結果、治れば将来後遺症で苦しまない健康な人生に戻れるし、後遺症が残った場合には、この治療の努力が報われます。